人の振り見て

ある時期、焼き鳥屋さんにはまったことがありました。


カウンターに座ると、店主と常連客の楽しげな話が耳に入ります。


景気の話から、人間関係。
家族や両親の話。


ある時は、他人の子供を身ごもった女性と結婚するんだ・・・などと、
大層ディープな話まで。


《聴く》というのは、とても重要度の高いスキルだと思います。


まがりなりにも、受付の仕事をしていた私は、これも《対面》のなせるワザ
なのかと、注意深く店主に学ばせていただきました。


そんな中、なかなかお目にかかれないような、ある焼き鳥屋さんが
ありました。
50代くらいのご夫婦で経営されておりました。


きれいな外観に誘われて入り、いつものようにカウンターに座りました。


以下、臨場感を感じていただくため、会話中心でいってみたいと思います。


店主:いらっしゃい。(以下、主)
主:挨拶せんかっ!(小声で。でも、カウンターだから、まる聞こえ)
店主の妻:いらっしゃい。(以下、妻)
主:おしぼりっ
妻:・・・ (おしぼりが出てくる)
主:突き出し
妻:(小皿を出しながら)お飲み物はどうしますか?
国王:ビール
妻:は~い。
・・・間・・・
主:コップは二つ
妻:(もたつきながら)お待たせしました~。
主:注文!
妻:あ、何にしますか?
国王:鶏皮5本(大好物)と豚バラ2本(私用)
王妃:あ、厚揚げお願いします(空腹のため注文)
妻:は~い。
・・・間・・・
主:皿、皿!!
妻:あ、どの皿?
主:四角!
妻:は~い。
:キャベツ、キャベツ!!
妻:あ、え~っとどこだっけ。
主:こっちだろ。こっち。
:は~い。


一部始終を見終わった頃、注文の品がでてきました。
早々食べ終わり、国王、


お愛想・・・


と言って、立ち上がりましたので、私も早々に立ち上がりました。


妻:え!?もう、お帰りですか?


はいっ


国王とハモってしまいました。
結婚して初めて、二人が意気投合した瞬間でした。


あの店主を見てたら、自分を見てるようで嫌気がさしてきた。


(≧∀≦)


でしょう?でしょう?


調子に乗りすぎて、せっかくのチャンスを無駄にしてしまった(怒られて、
元の木阿弥となりました)のは私の反省点ですが、以後、ことあるごとに、

《人の振り見て》の次は何でしたっけ?


と、念仏の様に唱えた結果、国王の心の中で、あのご夫婦の姿が
繰り返しよみがえり、耐えられなくなったころ、徐々に、変化が
現われ始めたのでした。


一回や二回であきらめてはいけません。
100回は言い続ける。


人間養成の基本です。(ё_ё)





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