座敷牢

海と山に囲まれた、自然が豊かな町。

住み慣れた土地を離れ、車を走らせること4時間余り。

医療に恵まれない無医村地区で働いているという先生が、

赴任されている地域だと聞きました。


町長さんのご厚意でお借りしたアパートの3階が、二人の新居でした。

二人には十分過ぎる広さの3DK

職場である歯科医院までは、徒歩5分。

でも、国王は自慢のソアラで往復・・・正確には二往復するのでした。


朝8時に出勤

お昼に自宅に戻って食事

13時半に出勤

午後8時に帰宅


一人でいることには慣れていたので、国王がいない時は、自由時間。

そう思ってましたヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ

しかし!

その思惑は、もろくも崩れ去りました。

自由時間の殆んどが、国王からの電話で費やされたのでした。


今何してる?

というのが基本形。

今患者さん、〇人終わった。

と、丁寧な報告が入ります。かと思えば、

アレ、買ってきてほしいんだけど。

私には、歩いて行けとおっしゃるのでしょうか・・・。

そして、自宅に戻ると電話が鳴り響いています。

買ってきた?


一度、完全に無視したことがありましたが、しばらくして、

ベルが鳴らなくなったので、ほっと一息ついてたら、駐車場で、

爆音とブレーキの音が聞こえました。

嫌な予感がしました。

案の定、玄関のドアが勢いよく開き、国王が戻って来たのです。


こたつでくつろぐ妻の姿を見て、

よかった!いた・・・

と言った後、

いるなら出ろ!

と怒鳴ります。

そこで、タイミングよく、電話がなったので、急いで受話器を

とると、女性の焦った声が聞こえてきました。

先生、そちらにいますか?

患者さんが口開けてまってるんですけど(>_<)


「無視」という手段は使えなくなりました(-.-)































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